
2017年2月2日
アメリカ広告業界誌「アドエイジ(Ad Age)」が発表する広告代理店の世界ランキング。
広告代理店が公表するデータをもとに、収入から媒体費や広告制作費などの経費を差し引いて算出する「売上総利益」によってランキングする。
広告業界を牽引するのは、「四大メガ・エージェンシー」と呼ばれる欧米の大手4社に、日本の電通を加えた五大グループに集約されつつある。これらの先進国は豊富な市場を持ち、高度なマーケティングスキル、広告媒体の要となるマスコミも発達している。
1位に君臨する英国のWPPは、1971年の設立以降、大型のM&Aで有力広告会社を傘下に収めながら、アサツーディ・ケイ(ADK)とも資本・業務提携するなど、柔軟かつ大胆に拡大してきた。このような大手の経営統合やグローバル化が進む一方で、ITを武器とする新興勢力が広告業界で活躍を見せている。今年のランキングはそれが如実に顕れる結果となった。
上位にあがった米国アクセンチュアやIBMは、デジタル広告の急成長に伴って浮上してきた代表格だ。大手にとってもデジタル分野は新機軸の事業とされており、それに特化した企業が名乗りを上げることで競争は激しさを増している。
今後、広告業界だけでなくIT業界も巻き込み、さらには新たな異業種の会社が参入してくる可能性も大きい。
順位 | 企業名 | 国 | 売上高(百万ドル) |
---|---|---|---|
1位 | WPP (WPP) |
イギリス | 18693 |
2位 | オムニコム・グループ (Omnicom Group) |
アメリカ | 15134 |
3位 | ピュブリシス・グループ (Publicis Groupe) |
フランス | 10648 |
4位 | インターパブリック・グループ (Interpublic Group of Companies) |
アメリカ | 7614 |
5位 | 電通 (Dentsu) |
日本 | 6297 |
6位 | アクセンチュア (Accenture) |
アメリカ/イギリス | 2923 |
7位 | アバス (Havas) |
フランス | 2430 |
8位 | アライアンス・データ・システムズ (Alliance Data Systems) |
アメリカ | 2141 |
9位 | IBM (IBM) |
アメリカ | 2125 |
10位 | 博報堂DYホールディングス (Hakuhodo DY Holdings) |
日本 | 1822 |
11位 | デロイト (Deloitte) |
アメリカ | 1648 |
12位 | ブルーフォーカス・コミュニケーション・グループ (BLUEFOCUS COMMUNICATION GROUP) |
中国 | 1343 |
13位 | MDCパートナーズ (MDC Partners) |
アメリカ | 1326 |
14位 | プライスウォーターハウス・クーパース (PricewaterhouseCoopers) |
アメリカ | 1121 |
15位 | DJE ホールディングス (DJE Holdings) |
アメリカ | 902 |
16位 | エクスペリアン (Experian) |
アメリカ | 870 |
17位 | チェイル・ワールドワイド (Cheil Worldwide) |
韓国 | 844 |
18位 | アクシオム (Acxiom) |
アメリカ | 841 |
19位 | MCグループ (MC Group) |
ドイツ | 553 |
20位 | マークル (Merkle) |
アメリカ | 514 |